新型コロナウィルス感染症患者の増加に伴う当院での対応に関しまして

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の流行拡大が起こっています。名古屋圏では比較的多くの患者が報告されていますが、2020/3/10現在、尾北、中濃圏での患者報告は少数にとどまっております。現時点では、風邪症状でも新型コロナウィルス以外の病気、インフルエンザや溶連菌感染症のほか、非特異的なウィルスによるいわゆる“風邪“がほとんどですが、コロナウィルス感染のリスクは存在します。

当院ではマスク着用、手洗い、消毒を積極的に行うことで予防に努めておりますが、当院のような診療所ではコロナウィルスに対処する高度な感染防御を作るのは困難なこと、また、コロナウィルスの検査は診療所では2020/3/11 現在認められておらず、特別な治療もないため、下記に示すような高リスクの患者様は、まずは下記の帰国者、接触者センターで相談の上、受診先の指示(もしくは自宅待機の指示)を受けてください。

コロナウィルス感染、重症化の高リスク患者様:

特に大きなご病気の無い方
・ 風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く場合(解熱剤を飲み続けなければならないときを含みます)
・ 強いだるさや息苦しさがある場合

高齢者をはじめ、基礎疾患(糖尿病、心不全、呼吸器疾患(慢性閉塞性肺疾患など))がある方や透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤などを用いている方
・ 風邪の症状や37.5度以上の発熱が2日程度続く場合

・ 強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合

なお、現在は国内で感染したと思われる発症がほとんどですが、中国、イタリア、韓国その他発症が多い地域から帰国した方も一度帰国者、接触者センターでご相談ください。

 

帰国者、接触者センター:

犬山市、江南市、岩倉市、大口町、扶桑町: 江南保健所 0587-56-2157

美濃加茂市・可児市・ 加茂郡・可児郡 :可茂保健所  0574-25-3111

各務原市 :岐阜保健所 058-380-3004

 

なお、新型コロナウィルス感染症は、通常のインフルエンザなどの風邪に比べると命に係わる可能性は高いものの、8-9割は軽症に終わると考えられています。(致死率に関しては、現在の時点で2-3%程度と考えられており、以前に流行したSARSの10%前後やMERSの20%程度に比べると低いものと考えられます。)一方で、高齢者や基礎疾患を有する人の致死率はより高いものと考えられ、かつ症状のない人や普通の風邪とかわりない軽症の人からの感染が確認されているため、感染コントロールがむつかしいウィルスと考えられます。つまり、(今まで問題になったSARSやMERSといった新しい感染症)かかった場合の危険性は極めて高いわけではないが、よりかかるリスクが高い病気といえます。

現状、コロナウィルス感染者全員を特定することも、全員を隔離、治療することもできない状況であり、基本的には普通の風邪と変わらないくらいの軽症であれば、自宅安静にて自己の免疫力での治癒を期待することが適当と思われます。一方、息苦しさやだるさが強い場合には肺炎になっている可能性があり、その場合は酸素投与や人工呼吸器などの特別な治療が必要になります。そのため、上記の重症化の兆候がある方は速やかに帰国者、接触者センターにご相談ください。

 

 

 

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